中国語のリスニング能力を身につけることで、中国語をより自然に理解できるようになり、会話やニュースなどのコンテンツをより深く楽しむことができますよね。
けれど、日本人は読解はできても、「リスニング」や「スピーキング」が苦手なことがとても多いのです。中国語のリスニングが苦手な理由は、単語や文法知識が足りていないこと以外に、発音のルールや文化に対する知識が不足している点にあります。
本記事では、中国語リスニング初心者向けの入門ガイドとして、リスニングの基礎から上達の方法までを解説します。
日本人が中国語のリスニングが聞き取れない理由は?
まずは、中国語のリスニングがうまく聞き取れない理由を解説していきます。
中国語のリスニングが聞き取れない理由は、以下の6つです。
- 最低限の単語や文法を知らない
- 中国語のスピードが速く、ついていけない
- 発音ルールがわかっていない
- 文脈や文化的背景の知識が足りない
- 中国語は同音異義語が多く、区別がつかない
- 方言を話す人が多く、標準語で聞ける機会が少ない
順番に見ていきましょう!
最低限の単語や文法を知らない
知らない単語の羅列を何度聞いても、「何を言っているのだろう?」と、聞いていてリスニングが止まってしまうことも多いのではないでしょうか。
わからないことに意識がいってしまい、集中力も途切れてしまうため、単語を1つでも多く知ることが重要です。
発音された中国語のスクリプトを見ても、「何を書いているのかわからない」、そんな状態の場合は、まずは最低限の単語や文法の知識を身につける必要があります!
基本となる単語や文法を学習しなおすことから始めましょう。
中国語のスピードが速い
中国語は漢字1つ1つに意味があり、1単語ごとの発音も短いため、同じ文章でも日本語より中国語のほうが1文が短いことが多いです。そのため、日本語よりスピードが速く感じるのではないでしょうか。
「中国人は早口が多い」という方も多いですが、1文が短いのも要因の一つかもしれません。
また、中国の南側は「r」の発音をすることがなく舌を巻かないので、より1文が短く聞こえます。
そのため、中国語を深く理解していない状態だと、脳内で日本語訳をしながら早口な中国語のスピードに追い付かなくなることも多いでしょう。
聞き取れない単語や言い回しを実際に何度も使ったり、声に出して読んだり、何度も繰り返し聞くことで日本語に訳さずとも中国語のまま理解できるようになりますので、試してみましょう!
中国語の発音ルールを知らない
中国語には日本語にない音がある上に、以下のようなルールがあります。
・「子音+母音」と「母音のみ」で発音が異なることがある
・同じピンインでも「四声」によって意味が異なる
これらを意識して単語を覚えたり、文を聞いたりする必要があります。
特に「四声」は厄介で、同じピンインで四声が異なるだけで意味が変わってしまうため、誤って覚えないよう気を付けましょう。
漢字を覚えることに集中してしまわず、ピンイン+四声も併せて覚えましょう。
中国語の文脈や文化を知らない
日本語では「すみません」を多用することが多いですが、中国では謝る文化はあまりなく、誰かに質問をしたいときは「请问(質問をしたいのですが)」を使ったり、声をかけるときは「您好(こんにちは)」と言って声をかけることがあります。
そういった、場面によって使い分ける単語やフレーズを知らないと、リスニングの中で突然出てきた単語に違和感を覚え、リスニング内容をうまく理解できない場合もあるでしょう。
また、このような文化的な背景を理解していないと、その場にあった中国語を選んで使うことが出来ず、場を混乱させたり、うまくコミュニケーションがとれなかったりします。
その国の文化を学ぶことで、リスニング力やコミュニケーションスキルをアップする大きな助けになるよ!
中国語は同音異義語が多い
中国語は同じピンイン・発音で異なる漢字を持つ単語が多くあります。
例えば「jiǔ」は「九」や「酒」どっちかな?と判断する必要がありますし、四声をしっかり覚えていなかった場合は、「就」「旧」など色んな漢字を思い浮かべてしまうかもしれません。
日本語でも同じ発音で漢字が異なることは良くあるので、他の国の人より中国語の同音異義語には慣れていますが、日本語よりも1音で意味を成す単語が多くあるので、単語力がモノを言います。
中国語の方言が多く、標準語を聞く機会が少ない
日本語でにも「標準語」があるように日本よりも広大な中国は、地方によって発音が異なったり、上海語や広東語といった一見中国語なの?と思うほど地方によって言葉が変わってきてしまうため、「普通话」という標準語を設けています。また、北側は「r」の発音が強いですが、南側は日本語のように語尾が短く聞こえます。
そういった「訛り」や「方言」は中国語を学ぶ外国人にとっては、とても厄介な存在です。
リスニング教材は「普通话」で録音されていますが、実際に中国に旅行や仕事で行く場合、場所によっては勉強していた中国語では理解できない場合もあります。
勉強することは中々難しいので、現地に行ったり、訛りがある人と沢山しゃべって慣れていこう!
「漢字がわかる」ことが中国語上達のネックに
「漢字が一緒だから、中国語は勉強しやすそう!」
そんな思いで中国語を選んだ方も、実は多いのでは?
大学の第二外国語に中国語選択をした友人がとても多かったのですが、みんなそんな一言で選んでいました。
けれど時間がたつにつれて、「リスニングで何を言っているのか聞き取れない…」と言う人がとても多かったです。
中国語と日本語は同じ漢字を使っていることが多いので、「目」に頼って理解できてしまうことが多いですが、理解できてしまうことでなまけてしまい、わかりづらい「リスニング」や「スピーキング」は苦手なままなことが実は日本人は多いのです。
HSKで合格したり、現地で中国語ンと交流したり、ビジネスで使用したりする場合はリスニングは不可欠なので、「文字=意味」だけではなく、「音=意味」も理解できるようになる必要があります。
「聞き流し」で中国語のリスニング強化はできる?
初めから聞き流しでリスニング力を強化する方法は
オススメできません。
なぜなら「語彙力」がまだ少なかったり、文構造がわからない基礎段階なので、聞き流しをしても理解できない可能性が高いからです。流れてくる単語の中から「これは聞いたことがある発音だな!どの単語だろう?」と推測することもとても大切ですが、1個1個日本語が何かを推測して進めるのは非常に効率が悪いです。
学生時代など時間がある場合はゆっくり進めることができますが、駐在などに必要で学んでいるビジネスマンであれば、強くオススメはしません。
どんな時に聞き流しがオススメ?
基礎文法をしっかり学んだ後に、教科書に載っている文章を繰り返し音声で聞くことで、フレーズを音で覚えることができます。
初期段階は流れてくる「音声」の文章を知っているか、文章が載っている教材などと照らし合わせながら聞くことが効果的です。
リスニングを上達するために必要なポイントとは?
中国語リスニングを上達するためには、以下のポイントが重要です。
まずは、耳を慣らすことが大切です。中国語を聞く機会を増やすため、ニュースやドラマ、音楽などを聴くようにしましょう。また、繰り返し聞いて、単語やフレーズを覚えることも効果的です。次に、正しい発音を身につけることが重要です。正しい発音を学ぶことで、聞き取りやすくなります。最後に、リスニング力を鍛えるため、リスニング練習を積極的に行うことが大切です。
中国語を聴く習慣を身につけよう
中国語リスニングを上達させるには、中国語を聴く習慣を身につけることが大切です。例えば、毎日定期的に中国語のニュースやポッドキャストを聴くなど、日常的に中国語を聴く機会を増やしましょう。
基本的な文法や単語をマスターしよう
リスニングは、話している中国語を聞き取ることが目的です。そのため、中国語の基本的な文法や単語を理解し、マスターすることが重要です。文法や単語が理解できるようになれば、より正確に聞き取ることができるようになります。
まず文法を学ぶために、どんな教材を選べばいいのかわからない…。
そんな方にはAmazonランキング上位の下記教材がオススメ。
聞き取りやすい音声を選ぼう
中国語リスニングの練習には、聞き取りやすい音声を選ぶことが大切です。慣れていない中国語の音声だと、聞き取りにくい場合があります。初心者は、発音が比較的明瞭な、簡単な会話やニュースを聴くことから始めると良いでしょう。
リスニングに最適な学習方法とは?効率的な勉強法を紹介!
音声教材を活用する
まずはリスニングに特化した音声教材を使用することが重要です。
音声教材を使用することで、自然な発音や会話の流れを学ぶことができ、リスニング力の向上につながります。また、日常会話からビジネスシーンまで幅広い教材があるので、自分に合った教材を選ぶことが大切です。
初心者にオススメな中国語リスニング書籍・教材
初めて中国語を学ぶ場合、どの教材を選べばいいのか、悩むことが多いと思います。
「ゼロからスタート中国語」「キクタン」はどちらもCD付きなので、正しい発音を学ぶことができます。
Amazonの中国語書籍ランキングでも常に上位をとっている、長年愛されている教材です。
リピーティングを繰り返す
聞き取りが苦手な場合は、聞き取った内容をリピーティングすることで、発音の練習やリスニング力の向上につながります。最初は聞き取れなかったフレーズでも、何度もリピーティングすることで理解できるようになるので、コツコツと練習していきましょう。
聴覚トレーニングを行う
リスニング力を鍛えるためには、聴覚トレーニングを行うこともおすすめです。具体的には、聞き取りが難しい発音を繰り返し聞く、音声教材をスロー再生で聴く、音声教材を繰り返し聴くなどの方法があります。定期的に聴覚トレーニングを行い、リスニング力を鍛えましょう。
レッスンを受ける
ただ教材を聞くだけでは「会話」のリスニングは上達しないこともあります。
すぐに質問が出来ない環境だと中々疑問を解決できず、挫折してしまう人もいるのではないでしょうか。そういった方は、中国語のレッスンを受けることがオススメです。
講師とのリアルタイムな会話の中でリスニング力を鍛えることができるため、効率的な勉強法と言えます。
おすすめの中国語オンラインコースとは?
中国語を効果的に学ぶためには、オンラインコースを活用することがおすすめです。ここでは、おすすめのオンラインコースを紹介します。
効果的な中国語リスニング学習のためにオンラインコースを選ぶ理由
中国語リスニングを効率的に学ぶためには、質の高い教材と専門的な指導が必要です。オンラインコースを選ぶことで、自宅で手軽に学習することができ、時間と場所にとらわれることなく学習を続けることができます。また、オンラインコースは多彩な教材が用意されており、自分のレベルに合った学習が可能です。
おすすめの中国語リスニングオンラインコース
CCレッスン
オンラインで中国語レッスンを受けられる「CCレッスン」ですが、オンラインといえど侮ることなかれ。実はHSK認定校で、日常会話だけでなくHSKの勉強も可能です。
・格安の「193円」でレッスンが受けられる
・テキスト教材を1冊無料で貰える
・マンツーマンレッスン
台湾中国語教室C-Tutor
「台湾が好き」そんな方に必見です。C-Tutorは台湾に特化した中国語を学ぶことができます。先生はみんな台湾人なので、台湾らしい発音が学べるだけでなく、文化も教えてもらうことができます。オンラインだけでなく対面でのレッスンも可能なので、好きなレッスン方法を自分で選ぶことができます。
・時間・場所を自由に指定できる
・24時間LINE相談ができる
・オンライン・対面レッスンどちらも選べる
・値段が安い
中国語リスニング強化におすすめのアプリ
通勤通学中などの短い移動時間や、空いた時間で簡単に中国語を学びたい!耳を慣らしたい!そんな方には中国語リスニングに活用できるアプリがオススメ。
短時間でできること、毎日空いた時間でできるので、すき間時間を有効活用したい方に。
中国語耳ゲー
中国語の発音特訓に特化した「中国語耳ゲー」は、文字の通り音節や声調を聞き分けるためにできたアプリです。
クイズ形式で進んでいくアプリは、どっちが正しい発音?声調?と問いかけてくれて、何度でも勉強ができるので、まさしくリスニングを強化したい方にオススメ。
音声再生のついた表もあるので、「あれ、どうだっけ?」と悩んだ時や確認したいときにとても便利です。
HelloChinese
「HelloChinese」は、ゲームをしながら初心者向けからHSK4級レベルの中国語を学ぶことができる中国語学習アプリです。
利用者数はなんと、1,000万人以上!
さらに2,000を超える動画でリスニング学習ができるため、教材に飽きるという心配もありません。
また、動画の音声は全てネイティブ中国人のものなので、正しい発音で学ぶことができます。
自動識別復習機能で過去に間違えた問題を繰り返し出題してくれるので、特に初心者で効率的に中国語を学びたい方にはとてもオススメのアプリです。
NHKゴガクアプリ
NHK中国語ラジオを聞きたい方はこのアプリを通して、スマートフォンで聞くことができます。
リスニング練習におすすめのYouTubeチャンネル
中国語のリスニングにおすすめのサイトやYouTubeチャンネルを紹介します。
李姉妹ch
日本に住んでいる美人中国人李姉妹の二人のチャンネルは、中国語チャンネルの中ではとても有名なのではないでしょうか。
発音を学べるだけでなく、日本と中国の文化も学べるコンテンツ多数。
さらに、綺麗で可愛いな二人にも癒されるチャンネルです!
カエルライフ – 中国語学習サイト
中国語学習サイトが運営しているYoutubeチャンネルは、多くのフレーズ・単語をチャンネル上にアップロードしているので無限にリスニングの勉強ができる優れたチャンネルです。
その中でも、日常会話の簡単なフレーズを学びたいという方には下の動画がオススメ。
チャイナ娘くまちゃん
中国四川省出身の美人な「くまちゃん」のチャンネル。
とても丁寧な解説動画だけでなく、その見た目の可愛さにも目がいってしまうくまちゃんさん。
美人な方を見ながら学ぶ中国語は、普段よりも勉強がはかどるのではないでしょうか?
以上、中国語のリスニングにおすすめのサイトやYouTubeチャンネルを紹介しました。自分に合った教材を見つけて、リスニング力を向上させましょう。
まとめ
今回は日本人がどうして「リスニング」がなかなか上達しないのか
上達するためにはどういった学習方法が良いのか
中国語のリスニングを上達させるためのオススメ教材・アプリ・Youtube動画を紹介しました。
HSKで高得点を獲得する、日常会話をできるようになるためには「リスニング力の向上」は避けては通れない道です。
自分が苦手な理由を把握しながら、便利なコンテンツを使ってリスニング力をアップしていきましょう!
チャイナノートは、中国語のお役立ちコンテンツをまとめているブログです。
中国語をもっとしっかり学びたい!そんな思いをお持ちの方も多いのでは?
そんな方に、オススメの関連記事はこちら。
▼中国語を本格的に学びたい方へ
初めて中国語を学ぶ場合、どの教材を選べばいいのか、悩むことが多いと思います。
「ゼロからスタート中国語」「キクタン」はどちらもCD付きなので、正しい発音を学ぶことができます。
Amazonの中国語書籍ランキングでも常に上位をとっている、長年愛されている教材です。
文法から中国語を学ぶならこれ。
音声付きで、わかりやすく中国語の文法を教えてくれます。
中国語の勉強をどうやって始めればいいかわからない、そんな方にオススメです。
単語を覚えるのに便利な「キクタン」
オレンジ色の「初級編」は、日常使いに便利な単語が盛りだくさん!
単語を1つでも多く知っていることが、言語習得の近道になるので、音声を聞きながらたくさん覚えましょう!
・中国語で自己紹介
・「宜しくお願いします」と伝える
・感謝の気持ち「ありがとう」を伝える
・謝罪の気持ち「ごめんなさい」を伝える
・「どういたしまして」を伝える
・基本的な中国語の挨拶