この記事では、筆者が2024年7月末に中国親族訪問Q2ビザを申請した一連の流れを解説します。
取得したビザは、5年間のマルチビザです。
観光ビザやビジネスビザの解説は多いですが、意外と体験談が少ない親族訪問Q2ビザ。
申請の際に、「どうすればいいの?」とお悩みの方は多いのではないでしょうか。
筆者は婚姻の兼ね合いで苗字が変わってしまい、訪問する親戚との関係性を証明するための書類を別途用意しなければいけないなど、少し手間がありました。
取得に観光ビザよりも少し手間がかかった、Q2ビザについて解説していきます。
筆者の情報
・祖母が中国国籍
・祖母が中国在住
・既婚なため、苗字が変わっている
親族訪問Q2ビザの適用対象とは
親族訪問Q2ビザの適応対象者は、中国ビザセンター公式の記載で、下記のとおりと記述されています。
例えば、下記の状況が挙げられます。
例:日本国籍の妻(申請者)が中国籍の夫と一緒に中国に帰る場合
・申請者の親が中国籍の方
例:日本国籍の子ども(申請者)が中国に居住する中国籍の母親を尋ねる場合
・帰化者
例:以前中国籍の帰化者(申請者)が中国に帰る場合
親族訪問以外に、墓参りなどもQ2ビザでは可能ですが、招聘人が必要となります。
招聘人を探すことが難しい場合は、観光ビザを申請しましょう。
親族訪問Q2ビザの詳細
Q2ビザ申請に必要な書類
中国ビザの中のQ1・Q2ビザを申請する際には、下記の書類を準備する必要があります。
また、過去にビザを申請したことがある人は、下記の書類も必要となります。
・パスポート内の過去のビザページのコピー
パスポートを直近一年以内に新しくした方は、古いパスポートも持参しましょう。
※忘れた場合は、その旨をスタッフに伝えてください。筆者は忘れてしまいましたが、無くとも申請は可能でした。
※婚姻で苗字が変わった人向け※
筆者はビザ申請時には結婚をしていた兼ね合いで、現時点の戸籍謄本だと招聘者との関係値が示せなかったため
・親の戸籍謄本:祖母との親族関係が記載
・現在の戸籍謄本:苗字が変わっていることの証明
上記を持参したところ、書類不備もなくすんなり取得が出来ました。
種類と申請料金
Q2ビザには1次・2次・マルチの3種類があります。
・2次ビザ(入国回数:2回まで)
・マルチビザ(半年・1年・2年・5年)(入国回数:無制限)
1次ビザ(Singleビザ)
1次ビザとは、入国が1回のみできるビザのことを言います。
滞在日数が、30日・60日・90日から選ぶことが出来ます。
▼各ビザに必要な有効期限・パスポート残存期間
・滞在日数30日:ビザ有効3か月、パスポート残存6か月以上
・滞在日数60日:ビザ有効3か月、パスポート残存6か月以上
・滞在日数90日:ビザ有効3か月、パスポート残存6か月以上
<<申請料金(税抜)>>
・普通申請(4営業日):7,250円
・加急申請(3営業日):13,250円
・特急申請(2営業日):16,250円
2次ビザ(Doubleビザ)
2次ビザとは、入国が2回できるビザのことを言います。
滞在日数が、30日・60日・90日から選ぶことが出来ます。
▼各ビザに必要な有効期限・パスポート残存期間
・滞在日数30日:ビザ有効3か月、パスポート残存6か月以上
・滞在日数30日:ビザ有効6か月、パスポート残存7か月以上
・滞在日数60日:ビザ有効6か月、パスポート残存8か月以上
・滞在日数90日:ビザ有効6か月、パスポート残存9か月以上
<<申請料金(税抜)>>
・普通申請(4営業日):8,750円
・加急申請(3営業日):14,750円
・特急申請(2営業日):17,750円
マルチビザ
マルチビザとは、ビザの有効期限内であれば入国回数は無制限のビザのことを言います。
【半年マルチビザ】
▼各ビザに必要な有効期限・パスポート残存期間
・滞在日数30日:ビザ有効6か月、パスポート残存7か月以上
・滞在日数60日:ビザ有効6か月、パスポート残存8か月以上
・滞在日数90日:ビザ有効6か月、パスポート残存9か月以上
<<申請料金(税抜)>>
・普通申請(4営業日):9,500円
・加急申請(3営業日):15,500円
・特急申請(2営業日):18,500円
【1年マルチビザ】
▼各ビザに必要な有効期限・パスポート残存期間
・滞在日数30日:ビザ有効12か月、パスポート残存13か月以上
・滞在日数60日:ビザ有効12か月、パスポート残存14か月以上
・滞在日数90日:ビザ有効12か月、パスポート残存15か月以上
【2年マルチビザ】
▼各ビザに必要な有効期限・パスポート残存期間
・滞在日数30日:ビザ有効24か月、パスポート残存25か月以上
・滞在日数60日:ビザ有効24か月、パスポート残存26か月以上
・滞在日数90日:ビザ有効24か月、パスポート残存27か月以上
【5年マルチビザ】
▼各ビザに必要な有効期限・パスポート残存期間
・滞在日数30日:ビザ有効60か月、パスポート残存61か月以上
・滞在日数60日:ビザ有効60か月、パスポート残存62か月以上
・滞在日数90日:ビザ有効60か月、パスポート残存63か月以上
<<申請料金(税抜)>>
・普通申請(4営業日):12,500円
・加急申請(3営業日):18,500円
・特急申請(2営業日):21,500円
中国Q2ビザの申請方法
筆者は、2024年8月に中国Q2の5年マルチビザを取得しました。その時の流れを解説します。
STEP1.招聘状の取得
親族訪問ビザ(Q2ビザ)には、招聘状の提出が必須です。
「直筆署名」を含めて、すべて手書きでの記入が必須です。書き間違えた際には、全て書き直しが必要です。
1.姓名(中国居民身分証の内容と一致)
2.性別(中国居民身分証の内容と一致)
3.生年月日(中国居民身分証の内容と一致)
4.電話番号(中国国内)
5.中国居民身分証番号(中国居民身分証の内容と一致)
6.住所(中国居民身分証の内容と一致)
1.姓名(漢字)
2.姓名(アルファベット)
3.性別
4.国籍
5.生年月日
6.パスポート番号
7.電話番号(日本国内)
8.招聘人との続柄(招聘人から見た関係性)
1.訪問目的:短期訪問または長期居住を選択(Q2ビザは短期訪問)
2.費用負担者:招聘人または申請者の名前を記入(オンライン申請用紙と統一)
3.入境次数:ビザの入国回数を1次・2次・多次(マルチ)から選択(オンライン申請用紙と統一)
4.入境予定日:中国への入国予定日を記入(オンライン申請用紙と統一)
5.予定滞在日数:希望するビザの最長滞在日数を記入(30日・60日・90日のいずれかを記入)
▼招聘状のフォーマットダウンロードは下記から
・親族訪問用招聘状(東京ビザセンター申請)
・親族訪問用招聘状(名古屋ビザセンター申請)
・親族訪問用招聘状(大阪ビザセンター申請)
筆者は事前に中国に訪問するタイミングがあったため、その際に申請用紙に記入&中国居民身分証の裏表コピーを貰いました。
予備も含めて2~3部ほど用意しておくと安心です。
STEP2.写真撮影
オンライン申請用紙の作成時および提出時に写真が必要なので、写真撮影を行いましょう。
中国ビザ申請用の写真は、パスポート用とは規格が異なるので注意しましょう。
※背景を白抜きにするアプリもあるので、活用しましょう!
App Store
Google Play
筆者は写真の画質が悪くぼやけてしまったため、オンライン申請時は問題ありませんでしたが、書類提出時に、再撮影させられました。
オンライン申請時に写真の背景が白くないとNG判定がでてしまうため、なるべく背景が明るい白い場所で撮るか、アプリを活用しましょう。
東京の中国ビザ申請センターは、室内に自動撮影機(証明写真機)があるので、申請当日に撮影も可能です。
STEP3.オンライン申請書を入力
続いて、中国ビザ申請センター公式サイト上から、オンライン申請用紙の記入を行いましょう。
必要な情報がそろっていれば、入力は20~30分程度です。
人によっては、2~3時間かかります。「保存」機能があるので、記入をこまめに行っていくことも可能です。
1.ビザ申請センター公式サイトを開くと「ビザ申請表入力へ」が中央上に表示されます。
「パスポートの種類を選択してください」と表示されるので、自身のもっているパスポートの種類を選択します。
・公用(official)
・公用(service)
・特別
・外交
・その他
個人でお持ちのパスポートは「一般」を選択してください。
2.次の画面で、パスポートの有効期限を選択します。
・6か月以上
6か月未満の場合、ビザの申請が出来ないため、パスポートを更新後に再度申請を行いましょう。
3.中国への入国日(到着日)を入力します。
決まっていない場合は、暫定の日程で問題ありません。
4.ビザの種類の選択画面から、「Q2」を選択します。
5.選択が完了したら、「ビザ申請表入力へ進む」をクリックします。
6.ログイン画面が出るので、初めての方は「新規登録」を、既にアカウントをお持ちの方はログインを行ってください。
7.会員登録後、申請表入力フォームに進みます。
注意事項が表示されるので、確認の上フォーム入力を開始してください。
8.フォームを入力する
オンライン申請表の入力方法は、下記を参照ください。
9.入力完了後、ビザ申請表のダウンロードが出来るため、必ずダウンロードをし印刷をしましょう。
※オンライン申請表を入力しても、申し込みは完了しません。印刷したものを必ずビザ申請センターで提出する必要があります。
※家にプリンターが無い方へ※
筆者も家にプリンターが無いため、印刷はコンビニのネットプリントを使用しました。
・セブンイレブン
・ローソン
・ファミリーマート
それぞれオンライン上でファイルをアップロード→コンビニでQRコードを読み取りまたはコードを入力すると印刷が可能です。
また、東京ビザ申請センターにも印刷機がありますが、東京ビザセンターのアドレス宛(アドレスは当日カウンターで伝えられます。サイト上の問い合わせアドレスとは異なるのでご注意ください)にファイルを送る必要があります。
不便なので、事前に印刷して持っていくことをオススメします。
STEP4.ビザ申請センターで申請
その他必要書類を準備した上で、中国ビザ申請センターで提出を行います。
各ビザセンターによって受付時間が異なりますので、事前に確認しましょう。
中国ビザセンターは東京・大阪・名古屋の3か所にあります。
それ以外の地域は、中国総領事館で申請が可能です。
お住いの県によって申請場所が異なるので、詳細はこちらからご確認ください。
・長崎
・福岡
・札幌
・新潟
中国ビザセンターに行く際に、2024年時点で予約は不要です。
※2023年12月に不要になりました。
ビザ費用の支払いタイミング
中国ビザ申請費用は申請時に支払いを行います。
一度カウンターで必要書類を提出した後、スタッフから番号札を渡されるので、別カウンターで費用支払いを行います。
ビザの支払い方法
中国ビザの支払い方法は下記より選べます。(東京ビザ申請センター)
・デビットカード
・クレジットカード
デビットカード・クレジットカードはは下記ブランドが使用可能です。
・MasterCard
・銀聯カード
・JCB
・American Express
・Diners Club
・Discover Card
ビザ申請時の待ち時間
中国ビザ申請の待ち時間は、日によって異なります。
・月曜日
・午後
は混み合うため、火曜日~金曜日の午前中に出向くことをオススメします。
朝のオープンと同時に申請すると、15分~1時間ほどで終わる方が多いようです。
また、夏休み期間中や中国大型連休の1か月前などは申請が増えるため、とても混み合いますのでご注意ください。
STEP5.ビザの受け取り
ビザを申請すると、受領証を渡されます。その上に書かれている受領日に、ビザを受け取ることが可能です。
※申請が増加するとビザ発行が間に合わない場合があるため、記載のある受領日の+1~3営業日に向かうと確実です。
※2024年7月末は申請が殺到し、「まだビザが出来上がっていない」と、受領日当日に受け取れなかったという方もいました。出発まで余裕がある方は、日にちをずらすことをオススメします。
ビザを受け取ったら、下記に間違いが無いか確認しましょう。
・Q2と記載があるか
・ビザ発行日(申請開始日と一致するか)
・ビザの有効期限満了日
・入国可能回数(多=マルチ、01=1次ビザ(1回限り)、02=2次ビザ(2回まで))
・滞在可能日数(1回あたりの最長滞在可能日数)
・氏名
・生年月日
・パスポート番号
管轄地域について
東京ビザ申請センター
公式サイト | サイトはこちら |
住所 | 〒135-0063 東京都江東区有明3-7-26 有明フロンティアビルB棟12F (最寄り駅:東京臨海新交通臨海線ゆりかもめ 東京ビッグサイト駅) |
電話番号 | 03-3599-5515 |
メールアドレス | tokyocenter@visaforchina.org |
業務時間 | 月~金(祝日を除く) 【申請時間】9:00~15:00 【受取時間】普通申請 9:00~16:00 【受取時間】加急申請 15:00~16:00 |
管轄地域 | 東京、神奈川、千葉、埼玉、長野、山梨、静岡、群馬、栃木、茨城 |
2024年休館予定日 | 土曜・日曜・両国祝祭日 年末年始(2024年1月1日~1月3日) 春節・旧正月(2024年2月12日~2月14日) ※予告無く変更となる場合がありますのでご了承ください |
名古屋ビザ申請センター
公式サイト | サイトはこちら |
住所 | 〒460-0003 愛知県名古屋市中区錦1-5-11 名古屋伊藤忠ビル4F 413号室 (最寄り駅:名古屋市営地下鉄鶴舞線 丸の内駅・伏見駅) |
電話番号 | 052-228-0128 |
メールアドレス | nagoyacenter@visaforchina.org |
業務時間 | 月~金(祝日を除く) 【申請時間】9:00~14:00 【受取時間】普通申請 12:00~14:00 |
管轄地域 | 愛知、三重、岐阜、福井、石川、富山 |
2024年休館予定日 | 土曜・日曜・両国祝祭日 年末年始(2024年1月1日~1月3日) 春節・旧正月(2024年2月12日~2月14日) ※予告無く変更となる場合がありますのでご了承ください |
大阪ビザ申請センター
公式サイト | サイトはこちら |
住所 | 〒541-0059 大阪府大阪市中央区博労町3-3-7 ビル博丈9F (最寄り駅:大阪メトロ御堂筋線・長堀鶴見緑地線 心斎橋駅) |
電話番号 | 06-4300-3095 |
メールアドレス | osakacenter@visaforchina.org |
業務時間 | 月~金(祝日を除く) 【申請時間】9:00~12:00、13:00~16:00※加急申請 09:00-11:30 【受取時間】09:00-11:30、13:30-15:30 |
管轄地域 | 大阪、京都、兵庫、奈良、和歌山、滋賀、愛媛、高知、徳島、香川、広島、島根、岡山、鳥取 |
2024年休館予定日 | 土曜・日曜・両国祝祭日 年末年始(2024年1月1日~1月3日) 春節・旧正月(2024年2月12日~2月14日) ※予告無く変更となる場合がありますのでご了承ください |
中国総領事館の区分け
東京・大阪・名古屋の中国ビザ申請センター以外に、各中国総領事館でもビザ申請を行っています。
管轄地域は下記のように分かれています。
・札幌総領事館:北海道・青森県・秋田県・岩手県
・新潟総領事館:新潟県・福島県・山形県
・福岡総領事館:福岡県・山口県・佐賀県・大分県・熊本県・鹿児島県・宮崎県・沖縄県
・長崎総領事館:長崎県
管轄区域以外で申請を行っても、受領されないためご注意ください。
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・「宜しくお願いします」と伝える
・感謝の気持ち「ありがとう」を伝える
・基本的な中国語の挨拶
・さよならの挨拶
・美味しいの中国語
・「数字」の中国語